今回の雑談コーデは、となみ織物と根善織物とのコラボ着物です。
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文様は、神坂雪佳の「花兎」。
老母玉紬の生地に根善織物に手描きしてもらった着物です。
着物の地色は少し黄みを含んだ柔らかな色。
そこへ藍、鼠、紫を中心に、ところどころターコイズの差し色が入ります。
手描きらしい濃淡と、節のある紬地。
柄にはしっかり力がありますが、色の置き方のバランスは軽く、
離れて見ると全体は落ち着いて見えます。
それでいて、挿し色は力強い根善らしい色使いです。
根善織物は十日町の染織メーカーです。
「いつかは根善」といわれるほど着物好きの憧れがあり、
型で均一に染めるのではなく、手描きを得意としています。
今回は神坂雪佳の作品を一旦帯にして、
それを元に着物の図案とした、コラボ着物になります。
この一枚へ、今回は5本の帯を合わせました。
乱菊文様の紹巴織|1本目の帯

最初は、乱菊文様の紹巴織。
麹塵染による帯地は、見る光によって赤みや緑みの出方が変わります。
着物と帯で柄の力は近いのですが、色のトーンがつながるため、
思ったほど重くなりません。
ホテルの中と外でも色の見え方が変わり、その変化まで楽しめる組み合わせです。
作楽唐草文様|2本目の帯

二本目は、作楽唐草文様。
総紗縫をもとに、糸の通し方を変えて立体感を出した新しい帯です。
紺を基調に、緑や橙、白が入ります。
花兎の紫や藍と響き合いながら、
着姿を少しカジュアルな方向へ動かしてくれます。
総紗縫に相良刺繍|3本目の帯

三本目は、総紗縫に相良刺繍を重ねた帯です。
地模様は織りでつくり、中心の文様にはあとから相良刺繍を施しています。
織だけでは出しにくい厚みが加わり、着物の柄に負けない存在感。
それでも地色を濃紺に揃えているため、全体はすっきりまとまります。
綴じ方を変えた新しい総紗縫|4本目の帯

四本目は、綴じ方を変えた新しい総紗縫の帯。
従来より粗く綴じることで、同系色の糸を使っても柄が沈まず、
前へ出て見えるようにしています。
白に白、白に銀という近い配色でも、織の高低差で文様が分かる。
これまでの総紗縫では使いにくかった配色を試せる帯です。
白を生かした鷹図|5本目の帯

最後は、鷹図のタイル織。
白い帯地を生かしながら、鷹の図を描いてもらった一本です。
格子状の織の表情を残し、色を入れすぎず、白場を広く取っています。
花兎の着物に合わせると、帯の白さが着姿を引き締め、
五本の中では一番すっきりした印象になりました。
一枚の着物でも、帯の織組織、色、柄の密度が変わると、
着姿の方向が大きく変わります。
花兎の色を拾ってまとめるか、濃い地色で締めるか、
白を入れて軽くするか。今回は、着物の柄を隠さずに並べ、色と織の関係が見えるようにコーディネートしました。
動画では、帯締めと帯揚げを置きながら、
それぞれの帯がどのように見えるかも話しています。