以前に制作した帯を見ていて、試したくなることを思いつきました。
写真がその帯です。
西陣の帯は、経糸と緯糸で織ります。
ほとんどの場合、この2色が混ざったものが地色になる。
染めの着物と違って、糸が重なり交差することで一つの色が生まれます。
じゃ、出したい地色と同じ色を経糸にも使えば、
よりイメージに近い色になるのではないか?

そう考えて経糸をつくり、
織ったのが写真の『総紗縫・黒』シリーズです。
それまでの総紗縫で『黒』を作るときは、グレーの経糸に黒の緯糸。
グレーがわずかに影響するため、ほとんど黒くらいの色になります。
ほぼ黒ではあるけれど、純粋な黒ではない。
このときは、経糸も黒にした。
織り上がりは、真っ黒に黒い箔の帯。
グレーの経糸は意外に影響を与えていたことに、
改めて気づきました。

いつもの総紗縫とは違う、
写真の通り、地色は重みのある黒になりました。
ただ、このモノづくり、いつでもできるわけではなく
難しいのは経糸の都合です。
経糸は1本で十数本の帯を受け持つため、
帯ごとに専用の経糸をつくることが難しい。
そのため、応用の効くグレーの経糸が圧倒的に多数となります。
今の総紗縫は、経糸の変更も含め、限られた条件の中で、
どこまでイメージの色に近づけるか?
他の織物で、この『総紗縫・黒』の考え方を取り入れて
試験織を織ってみようと思っています。
総紗縫・黒を仙福屋Onlineで調べてみると、
小物へは意外なほど少ない状態です。
前述の経糸の関係でそもそも織れていないこともありますので、
レアな表現の織物かもしれません。
◼︎この記事に登場した商品
→お太鼓ポーチ・黒薔薇
◼︎総紗縫カテゴリ
→https://senpukuya.jp/collections/sousha














