丹後へ

丹後へ

新しいメルマガは以前のものよりもキュッとまとまった感じになっています。元々が「機屋(着物業界の織元)がどんな仕事を日々しているのか?」それをお届けして、少しでも着物を身近に感じていただきたい。そんな思いで始めたことですので、シンプルで伝わるようにを心がけていきたいと思っています。

主たる自分の仕事は、モノづくりするか出張へ行くか、ですので、内容的にもそれほど変わったことは起きませんが、それでもお付き合い頂ける皆様には本当に感謝しています。ありがとうございます。

 

『丹後の機場さん』

今月は丹後へ。

いまや西陣の織りの中心地となっている丹後、本来であれば(自社の機ですので)もっと頻繁に行かなくは行けませんが、西陣の分業制、特殊な仕組みのため、結構お任せで、最近はそこまで行くことはなくなりました。

行くとモノづくりの話とともに、現状(後継者問題)の話が中心となります。なかなか画期的な解決方法は見当たりません。

そのため、いかに長く続けれるか?=仕事を出し続けることだけが今できることになっています。

となみ織物としても、できる限りのことをしながら、解決すべき大きな課題になっています。前回は奄美の西村さんインタビューとモノづくりを冒頭で紹介しています。

◼︎西村公一/あまみーいろ
https://youtu.be/H24QUFyGWQ4

 

2/14 八寸名古屋帯

様々な帯をつくる、となみ織物の中でもレアなモノづくり。

八寸名古屋。藤布などの自然布の八寸帯とは違い、絹100%。されにできれば、表現力も活かしたいので、さらに通年使用でできれば・・・などなどワガママを詰めながら、設計中です。

写真のものは、イカット。プリミティブな柄ですが、この柄のなんとも言えない味部分を様々な素材(とはいっても絹)、糸使い、織組織で表現してみました。

綺麗系の着物ではなく、紬類などにさっと結べる帯を作ろうとしていますが、味を計算で出す。この部分がかなり難しいです。

ご存知の方もおられると思いますが、以前制作した縮緬縞の御召。これに近い感覚でモノづくりしています。このメルマガ頃には仕立て上がり試し結びをしていると思います。

 

『帯揚げ制作』

五代目日記「帯揚げを制作」

となみスタッフから帯揚げ制作依頼があって、制作するモノづくり(非売品)。着物を染める職人さんのところで染めているため、何度も何度も色合わせしました。

型は3枚つかっているため、その重ね色もなかなかしっくり来ず、何度も何度も繰り返し、イメージと合わせていきました。撮影もしたので、上のリンクからブログの中に、その試験段階動画を見て頂けるようになっています。

まだ完成はしていませんが、ほぼ見えているので、ほっと一息していますが、また何か依頼が飛んできそうな雰囲気がしています。Online仙福屋のプレミアム帯揚げは動画にあるような工程を経て、モノづくりをしています。

プレミアム帯揚げ商品一覧 】

 

2/24 雑談コーデ#40

YouTube 雑談コーデ#40 】

今回は白恵泥の大島絵羽の着物に帯3本を合わせました。

一番、難しかったのは動画で表現する色。実際の白恵泥は本当に白いです。
これが動画で表現すると、全体が青味がかるので、非常に難しい、技術的な問題がありました。実際に着る着物としては本当に美しいです。改めて色の【白】を意識した着物だったりします。

ちなみに、この着物は益田織物の社長と一緒に打ち合わせの中から出来上がった着物。基本的に一反制作して、販売できれば、また一反みたいな非常にゆっくりとしたモノづくりです。また鹿児島へ行って打ち合わせをして、色を作りたいと思います。

※一反限定のモノづくりです。

 

2/27 別注

前回メルマガでも別注の話となりました。今回もご依頼を頂いたコートを制作しています。

ポイントになりそうな部分は生地と地色。当たり前ですが、色で大きく全体の雰囲気は変わるため、これから擦り合わせが始まっていきます。

同染料で染めても生地によって発色が変わるので白生地も大事。さらに、柄の挿し色によっても、変わるので・・・ということで、着られる方の雰囲気に合わせて、これから少しずつ進めていくモノづくりです。

許可を頂ければ、完成もしくは途中なども皆さんに見ていただきたいと思っています。

2月はモノづくりの月になり。3月はお客様がたくさん来られる月になりそうです。

新しい織組織の八寸帯、刺繍や織と染めの新しいモノづくりも待機していますので、忙しい月になりそうです。

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