京都・二条城
京都にいるときは散歩するようにしています。
季節の移り変わりが良くわかる、夕方から夜に変わる時間、一番お気に入りです。
普段、仕事をして車で帰ると、なかなかゆっくり空を見ることもないため、頭の中を整理するためにも良い時間になっています。
ちなみに、歩くコースはこの二条城の周り。別パターンで御所周囲なども考えているのですが、今のところ二条城を時計回りに。というのがお気に入りです。
時々、帯になりそうな配色の空を見ることができます。

6/1 夏小桜組とiKat|八寸名古屋帯
帯はiKatの名古屋帯。
この帯の織組織自体は、昨年開発したばかり。新しいこれからの織物です。
昨年からお客様、スタッフに結んで頂き、そのフィードバックを取り入れて、新しいデザインや素材でモノづくりを進めていますが、この一番最初に制作したシリーズiKatは、最初だけあって織組織の構築とともに作り上げたモノなので、とても思い入れが強い帯シリーズになっています。
新しい小物が上がってくると、南蛮七宝文様の帯と同じくらい、合わせてしまいます。
帯締めは『小桜組』の夏、夏小桜です。
昨年一年間、仙福屋ではほとんど入ってこなかった、かなりレアな帯締め。
以前、お客様から夏の帯締め(帯揚げ)について言われたことを思い出しました。
夏の帯締めは、本格的な暑さが来る前に手元へ用意しておきたい。と毎年思うけれども、いつの間にか暑くなって、今年も逃しそう・・・。
お気持ち、とてもわかります。
オールシーズンじゃない悩み、それが夏小物の良さでもありますね。
◼︎夏小桜組の帯締め
https://senpukuya.jp/products/obijime-276
https://senpukuya.jp/products/obijime-275
https://senpukuya.jp/products/obijime-274

6/2 千羽鶴
『もう一本は作らないよ〜。』と言わしめた?墨書きシリーズの帯。
この帯の特徴は、普段は帯づくりのスタートである『図案家』に直接帯へ、墨で描いてもらうことにあります。
他は、この帯シリーズに特別な綟り織を織り上げたくらい、それが全ての帯です。
染め帯の場合、通常は染色職人に描いてもらいますが、そうじゃなく図案家に。非常に贅沢な帯になります。
一点ものなので、2本と同じものを作ることはないですが、冒頭の『もう一本は作らないよ』という言葉にこの千羽鶴のモノづくりの大変さが滲み出ていました。
ちなみに、帯は素描きで直接墨を入れていきます。そのため、どんな鶴をどう配置していくのか?
これに関しては、事前の図案段階で全部決めています。
もちろん、帯全体の流れも大事ですが、今回は『千羽鶴』のため、最も大事なことは、その数。鶴は1000。その数を超えるのはまだいいとしても、足りないのは絶対にだめ。ということで、図案の中の鶴を、何度も何度も数えていく。
これが非常に大変な作業でした。
数えるという作業は、単純に見えて、途中で集中が切れたら最初からやり直し。一羽ずつ確認しながら進めていきます。上の図案の写真に残っている色の跡は、その数えながらつけていった跡。
こういう作業を経てできた今回の『千羽鶴』の帯、職人の技術だけでなく、根気と集中とバランスがすべて揃っての一本です。
千羽鶴は、健康や長寿、願い事の成就の祈りが込められていると言われますが、まさにその一本となりそうな帯の仕上がりです。
note | 【帯の分解】墨書きの千羽鶴帯、1000羽を数える
https://note.com/senpukuya5/n/n8382dd93fc9a

6/6,6/18 moimoi3
この頃には2も完成していますが、先に写真の3柄目が完成したmoimoiの帯。
moimoi自体が市松の帯ですので、そこからアレンジして制作。
1のデザイン自体がすでにカジュアルな雰囲気を持っていますが、今回の3柄目は、さらにそれをもう一つ崩して、気負わずに楽しめるカジュアルさを目指しました。
括る糸の色を変えることで、大きく雰囲気を変えることができます。
この最初の配色では全体の配色を落ち着かせ、印象としては静かなまとまりを感じます。
このデザインは不思議なもので、moimoi1のデザインを繰り返し触っているうちに、自然とこの線が浮かんできました。
続きを作るのは難しいなぁと思っていたところ、苦しむことなく、1のベースがあったからこそのモノづくりです。
6/6 moimoi、1柄で終わるつもりだった帯シリーズです。
note | 【試行錯誤】moimoi、つづきを作るつもりがなかった話
https://note.com/senpukuya5/n/n8409e7497cea

6/19 moimoi|天マチ利休バッグ
新しいバッグが完成しました。使用する帯は、八寸名古屋帯『moimoi』です。
バッグの形は利休バッグをベースにしていますが、今回は持ち手を短く、全体も一回り小さく仕立てました。このコンパクトなサイズ感と持ち手のバランスが、手に持った時の可愛らしさを倍増させてくれています。
ちなみに、このmoimoiバッグは、持ち手とマチにも新素材『オッドバリー(ODD-VARY)』を贅沢にあしらった特別仕様になります。マチ、持ち手まで帯地を使いたいという思いから、作りだした異文織の帯地は、市松と格子のmoimoiと相まって、絹の光沢と質感、堅牢性をバッグに与えてくれたと思います。
moimoi自体も織物の面白さから、始まったものづくり。
それが一つのバッグ上で合わさって使われる・・・、なかなか感慨深いモノづくりになりました。
これからも、このmoimoiのバッグのモノづくり、配色も変えながら様々チャレンジしたいと思っています。
ちなみに、今回のバッグは一つのみの制作。
手元に残った帯地はちょうど角帯を作れる長さが残っています。さて、どうしようかなぁ・・・

6/22 南蛮羽織 羅紗
透け感の強い無双紗がここ4、5年は非常に人気で、有難いことに2枚目、3枚目の方もおられます。ある意味、夏時期は最強の一枚には違いないと、それは今も思っています。が、やはりモノづくりをしている上では、それで終わってしまうというのでは、面白くありません。
やはりもっと良いもの、できるかはわからなくても、試行錯誤していくのは必要です。
その試行錯誤の失敗の山を積み上げて、ようやく出来上がったのが、この羅紗。
変わり紋紗ともいえますが、ある割合で糸が面白い動きをしています。また違った角度からのモノづくり。
ただし、となみ織物では無双紗ほか、今のラインナップが長すぎため、まだこの紗の魅力に気づかない(反応も見れない)ため、敢えて仕立て上げてしまって、着てみて、今までとは違う透け感を感じてもらおうと思っています。
どこかでも書きましたが、この無双紗の柄付けが反物では全く反応なく、自分で一反購入、仕立てをして着ていると、かなり人気が出ることもあります。こういったこともしながら、新しいモノづくりを定着させるのもしごと。
note | 【五代目日記】南蛮七宝の羅紗、羽織に仕立ててみるhttps://note.com/senpukuya5/n/n713904005baa

6/23 意匠図のマスターピース|212竹林図
となみ織物の本社では、1階で広げた意匠図と向き合い、色糸を選ぶところからモノづくりが始まります。
数ある意匠図の中でも、ひときわ『傑作』と称されるのが、この『竹林図』です。
帯の仕上がりを知っているからもありますが、織り上がる前の設計段階で、すでに作品となっています。
配色の確認を終えるとすぐに保存庫へ戻されるため、スタッフの目にすら触れる時間は長くありません。
この意匠図の凄みは、緻密な織をウリとする紹巴織すら超える繊細な設計部分と、奇跡的な色使いの指示(意匠図右部分の付箋)にあります。
マニアック過ぎるところですが、先人たちの凄過ぎる着眼点に驚異を感じつつ、勉強させてもらっています。
意匠図そのものだけでなく、それがどう使われてきたか?
その軌跡まで辿れますので、本当に私たちの宝になっています。
この辺りも、若手に伝えたいところです。
note | 【意匠図】紹巴織212番、竹林図のこと。
https://note.com/senpukuya5/n/ndae98a4db91e

雑談コーデ
少しずつUPしている雑談コーデ。
今のところ、着物一枚に帯4−5本をコーディネートしています。
それを1分間のショート動画にしてUP中。
今回は#79は、涼しげな南蛮七宝の夏単衣御召の登場です。
雑談コーデショート/南蛮七宝の夏単衣×流水に千鳥(八寸名古屋帯)
https://youtube.com/shorts/PCxDdBZWv08