新しいと書くと、上書きみたいに見えてしまいますが、今までのものと並列してつくるモノづくりです。
総紗縫の緯糸にもう1丁+したモノづくり。帯地の透け感は減りますが、表現力を上げたバージョンです。

織りの帯は経糸と緯糸で柄を織り成します。そのため、経糸が黒と緯糸が白だと、グレーに。織り方によっては黒に近づくことも、白に近づくこともありますが、白か黒にはなりません。
そのグラデーションの濃度を幅広く微調整できるのが、このモノづくり。ただ柄によっても色の加減が難しいため、試験織を取りながら、調整をつけていきます。
今回は写真の七宝繋ぎ柄。裏地(B面)としても活躍中ですが、それを表地としても使えるように製織。柄の黒い箇所がもっとも透ける不思議な帯です。柄の両端を空けているのもこの文様の特徴になります。
先日、InstagramストーリーでもUPしたところ、シンプルな文様でも非常に力強さを持っているため、評判も良く、面白い帯になってくれました。